(ドラマ)八日目の蝉

角田光代さんの小説のドラマ化。2011年?ぐらいに放映されたドラマを見る機会があった。主演は壇れい。

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あらすじ・ネタバレは僕の過去の小説の感想から、こちら
https://readnobel.blog.ss-blog.jp/2019-12-18

映画にもなっている作品なので、まさかドラマもあるとは思わず、見つけた時には思わず見始めてしまった。全6回。ストーリーを全然覚えていなかったので、小説との違いを探すことはできなかったが、それはそれで純粋にドラマを楽しめて良かった。

小説を読んでいるときは、結末がわからなかったので、わくわくしながら読んでいたが、今回は結末はとりあえず知っているので、少し安心しながら見れた。

小豆島に渡った時に出会った漁師、岸谷五朗が演じているが、この人が小説に出ていたかちょっと覚えていない。でも、ドラマでは檀れいと素敵すぎる恋に落ち、これから、というときに檀れいが逮捕されてしまう。そして、15年後、誘拐された子供が大学生になり島を訪ねた時に再会。大学生は北乃きいが演じている。その時に北乃が岸谷に「あの女性は、逮捕されたときに何と言ったか覚えてますか?」と聞く。岸谷は「最後まであんたのことを心配していたよ。」『待って、待ってください。その子はまだ朝ご飯を食べてないんです』それを聞いた北乃は大泣き。ちょっと感動した。

それから小豆島から船で戻り、到着した港の売店で働いていたのは檀れいだった。壇は、北乃がお茶を飲んだ席で蝉の抜け殻を見つけ、追いかける。そして「薫!」と叫ぶ。北乃は振り向くがすぐに向き直り歩き続けエンディング。

この最後のシーンは小説と異なる。(自分の書いたあらすじで確認)。小説では声もかけていないが、ドラマでは一応声はかけている。どちらも接触はしていない。それで良かったと思う。お互いに一瞬でも再会できた時点でもう納得できているんじゃないだろうか。それだけでも奇跡でそれ以上はお互いに踏み込んではいけない領域なんだと思う。

この小説から「育ての親か、生みの親か」という問題や、男女の不倫がもたらす災いについて考えさせられたが、改めてとても良くできたストーリーだな、と思った。

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