(映画)Soul(ソウルフル・ワールド)

ピクサースタジオ制作のディズニー映画で2020年12月公開。

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ネタバレあらすじ
https://ciatr.jp/topics/312147

普段は中学校で音楽の先生をしているジョー・ガートナー。でも本当は有名なジャズクラブで演奏をすることを夢見ている。それがまさに実現しようというときに、マンホールに落ちて死の世界へ行ってしまいそうになる。そこからてんやわんやが始まる、というストーリー。

前半はソウルの世界を色々と周りながら、そこがどうなっているのか、を散策していく。なかなか面白い世界だけど、気になる点が・・・。まず主人公のジョーは、自分が突然死んでしまったことを受け入れられず、まだ夢があるんだ~、と反抗する。そして、死んだ人たちが登っていく階段を降りていき、そして途中で落ちていく。世の中で亡くなっていく人たちって、病気で長く入院していた人たちとかは覚悟ができると思うけど、事故の場合、殆どの人たちが納得できてないだろうし、ジョーみたいな人たちは沢山いるはず。でも、映画では、ジョー一人だけが死を受け入れられていない。そこが映画らしいな、と思った。

あと「国境なき神秘主義団」というのが出てきて、そのリーダー「ムーンウィンド」がソウルの世界と現実世界を行き来しているが、現実世界でそんなこと、本当にあるの?という・・・。いや、あるのかもしれないとして、どうして都合よくジョーの住むニューヨークにいるの?と。そういう人たちって、色々な街に一人ぐらいいるの?そんなにいっぱいいるの?そこも映画らしい、いやピクサーらしい想像の世界。

人間として生まれたくないソウル22番と、ジョーは色々な冒険をしながら、生きる意味を考える。僕はジョーが生き返って、ライブハウスでジャズライブに出演することができて、ハッピーエンド!だと思っていた。でも映画ではライブ終了後に「この繰り返し」と言われて、がっかりしてしまう。

自分の好きなこと=ピアノを弾くこと、が毎日できるのに何故がっかりしてしまうんだろうか?この後、アルバムをリリースして、ライブツアーをして、最後はマジソンスクエアガーデンで演奏できる、とか夢見ていたんだろうか?それが目標なら「繰り返し」を続けていって、次のチャンスを待つしかないと思うんだけど。

そしてソウルの世界に戻って、22番に地上への通行証を渡そうとするジョー。「人生に目的なんて必要ない」という言葉。この言葉を出すことがこの映画の目的だったのかな、と思う。

毎日勉強、勉強に追われて、「いい大学に入って、いい仕事を見つけて・・・」というのが人生の目的ではない。別に社会のシステムに自分を合わせる必要はなく、季節を感じて、風を感じて、食を楽しみ、思いっきり空気を吸い込む。人生ってそれだけでもいいのかもしれない。

ちょっと辛辣なことを書いてしまったけど・・・前半のストーリー展開にちょっと疑問を残しつつも(笑)、「人生に目的なんて必要ない」という言葉が聞けただけでも、この映画を見て良かったな、と思う。

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